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写真に関することで、みなさんに伝えたいことや知っておいて欲しいこと、また新製品の情報などをここでお伝えしていく予定です。少しずつ更新していきますので、よろしくお願いいたします。


 デジタルメディア、いわゆる『CD』や『DVD』といったもの(他にもたくさんあるのですが)をそう呼ぶわけですが、これらのメディアは永久的にデータを保存できると勘違いされてませんか?正しく理解してきちんとした管理を行ってください。

 デジタルメディアには当然、デジタルデータが書き込まれています。デジタルデータとは『ONとOFF』、つまり『0と1』のデータが無数に書き込まれており、それをある規則に従って解読していくことによって、例えば音楽の波形に変わったり、あるいは写真の画像に変わったりするわけです。ものすごく簡単に言うと、モールス信号みたいなもんなんですね。音を鳴らすか鳴らさないかだけで、たくさんの情報をやりとりできるわけです。

 で、デジタル化してしまったデータは完全に『0と1』のデータに化けてしまってますので、この『0と1』さえ読み取れれば、写真であればそれは色褪せることなく保存できますし、音であればノイズが増えることもなく保存できます。
 これがデジタルの一番の利点なんです。いわゆる劣化が無い。

 では逆にこの『0と1』が読み取れなかった場合どうなるでしょうか。もちろん元のデータを解読することも不可能です。ディスクのちょっとした傷や、記録面の色素の劣化などが要因で、すぐにデータが破損した状態になり兼ねない。デジタルデータゆえの怖さがこれです。

 現実的な例をあげてみます。
 子供が産まれて小学校に入学しました。これまでにデジカメで撮った写真は全てCDに焼いて保存してあります。 入学のお祝いをしながら、みんなで写真を見てこれまでを振り返ってみようか。と、パソコンにCDを挿入すると、読込み音の『キュルキュルキュル』の音が繰り返され、しばらくすると空のフォルダが表示されて、中身は全て消えてしまっていた。
といったことが実際に起こっています。

 これはあくまでも一例ですが、ものすごい悲劇だと思いませんか?これが実際にプリントの形で残っていたとしたらどうでしょうか。多少の色褪せがあったり表面に傷が入ったりしても、目に見える形としては残っているわけです。

 もちろんデジタルを否定しているわけではありません。当店でも撮影したデータはデジタルデータの状態で保存しています。しかし、2重3重のデータの保管を行うことによってデータ損失のリスクを最大限に減らしており、単純にディスクに焼いて保管している等の簡単な方法ではありません。デジタルデータで保管される場合は、それくらいの慎重さが必要ではないかと思います。

 デジタルだからこそのメリットとデメリットをきちんと理解したうえで、アナログとデジタルをうまく使い分けることによって初めてデジタルデータを生かすことができると思います。みなさんもうまく使い分けをして、デジタルと上手に付き合っていってください。